大阪、北堀江にありますSD C5 CLINICの院長、大嶋です。当院では美容内科と美容皮膚科治療を実践しております。
分子栄養学を中心とした美容内科アプローチで、お身体を内面から整え、美肌治療の助けになるように患者様にご提案させていただいております。
皆さんは ”ナイアシン” という栄養素をご存じでしょうか?
なんとなく聞いたことはおありかもしれません。
ナイアシンは別名「ビタミンB3」と言われ、ビタミンB群の一種になります。
実はナイアシンは非常に重要なビタミンで、身体にいい影響を与えまくりの栄養素なのです。
今回はそんな隠れたスーパースターである “ナイアシン” についてのお話です。
1 ナイアシンとは
ナイアシンは、ナイアシンとナイアシンアミドの総称であり、水溶性のビタミンB群の一種です。
我々の体内で合成できますが、ごく微量と言われており、経口摂取が必要です。
現代ではサプリメントからの補充がないとなかなか十分量摂取できない栄養素のひとつです。
必須アミノ酸であるトリプトファンを素に合成されます。
ビタミンCに次いで重要度の高いビタミンとも言われています。
2 代謝の主役
ナイアシンは糖質・脂質・タンパク質の代謝に大きく関わり、様々な生体反応がスムーズに進むための補酵素として存在します。
体内ではNAD+、NADP+という形で存在しています。
と言われても「何それ!」となるかもれませんが、言い換えると、体内で僕たちが必要なエネルギーを作る際に重要な役割を担う、というイメージです。
生命活動を行うための縁の下の力持ちなのです。
3 ミトコンドリアのガソリン
体内でエネルギーを作るのがミトコンドリアという細胞で、ミトコンドリアの3大栄養素がビタミンB、鉄、マグネシウムであることはこれまでにも述べてきました。
ナイアシンはミトコンドリアでエネルギーを作るために、さらにブーストをかけてくれるような栄養素です。
ナイアシンは代謝に関わる際に、糖質・脂質・タンパク質から水素や電子を取り出して、ミトコンドリアのエネルギー産生工場に運びます。
ミトコンドリアには工場が3つありますが、一番稼働力の強い電子伝達系という工場にナイアシンは特に働きかけます。
このような理由から、ナイアシンはエネルギー産生のブースト的な役割を担っていると言えるのです。
4 ナイアシンの役割
具体的なナイアシンの役割をみていきましょう。まずは美肌効果です。こちらは次項で詳しく述べます。
次いでコレステロール値の安定化や中性脂肪の減少にも働きます。
家族性高コレステロール血症もコントロールできるという報告もあります。
また、ドーパミン量を調整しメンタルの安定化に働き、アドレナリンが暴走しないようにサポートしています。
さらに、腸粘膜のバリア機能を正常にし、腸活の役割も担います。
さらにさらに、アルコールの代謝にも大きく関わるため、二日酔い防止にもとても役立ちます。本当に万能なナイアシン。すごいです。
5 ナイアシンの美肌効果
ナイアシンには様々な美肌効果があります。以下箇条書きにします。
・皮脂コントロールすることで、にきびができにくくなり、毛穴もキレイにしてくれる。
・メラニン生成を抑制し、シミ対策にも働く。
・皮膚のバリア機能も高め、肌荒れを予防する。
・真皮でのコラーゲン生成も促し、ハリ感を生み出す。
など、様々な働きでお肌をキレイにします。
さらに驚きは、「グルタチオンの修復も担う」、という点です。グルタチオンにはビタミンCやEが体内で再利用できるように修復する、という働きがあります。
その際にボロボロになったグルタチオンを元気に回復させてくれるのがナイアシンなのです!つまりナイアシンがあれば肌管理が圧倒的に行いやすくなるのです。
6 ナイアシンの副反応
ナイアシンで有名な副反応はナイアシンフラッシュといわれる皮膚の紅潮と、灼熱感です。
ナイアシンの中でもナイアシン(ニコチン酸)の1回摂取量が一定量を超えるとナイアシンフラッシュになると言われます。
ナイアシンフラッシュは生理反応の一つなので、特に問題はないのですが、不快に感じる場合もあります。
当院で扱うサプリメントにはこのナイアシン(ニコチン酸)は含まれておらず、ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)を主成分としたナイアシンサプリメントを取り扱っています。
そのためナイアシンフラッシュは起こりませんのでご安心ください。
また、まれに肝毒性の指摘もあるようです。当院では定期的に血液検査を行っていただくようにご指導させていただいておりますので、こちらもご安心ください。
ナイアシンにはまだまだ魅力がつまっています。ナイアシンが足りているかどうかは当院の栄養検査でわかりますので、気になる方はぜひ一度受けてみてください。心よりお待ちしています。